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人気の福利厚生は健康で長く働くための費用補助や休暇制度

経営課題事例

2024-04-18

「人気の福利厚生」について、厚生労働省の労働白書のデータを元に、経営者向けに解説します。

目次

「人気の福利厚生」を知り、福利厚生制度を見直していくと、会社の採用広報がより効果的に行え、優秀な人材が確保しやすくなり、最終的に会社の成長につながります。

なぜなら、就職先を比較・検討する際に、比較対象の給与や労働条件が同等な場合、多くの人が「福利厚生」に着目するからです。

本記事では、会社が行う福利厚生の制度・施策で「社員にとって必要性が高いと思うもの」の上位10項目を独自に分析して確認した3つの傾向と特徴について解説します。

また、働き方改革や法律の施行予定などの情勢から今後、注目される福利厚生についてもご紹介します。

1.労働白書から読み取る人気の福利厚生の傾向

「人気の福利厚生」としてメディアに取り上げられるのは、華やかで変わり種の福利厚生ですが、広く社員に必要とされるのは、定番どころの福利厚生です。

もちろん、時代によって福利厚生に求められるものは少しずつ変わる傾向はあります。

福利厚生のトレンド、人気の変遷については次のコンテンツで詳しく解説しています。
福利厚生のトレンドは従業員個人の利益から企業を成長させる力へ

それでも、福利厚生が「社員が一律で得られる待遇」である以上、社員の世代や性別などの社員の属性を超えて幅広く求められる福利厚生は共通して「心身ともに健やかに働ける」ことを実現させるものに収束するでしょう。

実際に、厚生労働省の労働白書のデータにある社員のニーズが高い上位10つの福利厚生を分析してみると、「健康」・「休暇」・「生活サポート」の特徴が確認できます。

福利厚生

健康

休暇

生活サポート

1位)人間ドック受診の補助

 

 

2位)慶弔休暇制度

 

3位)家賃補助や住宅手当の支給

 

 

4位)病気休暇制度(有給休暇以外)

5位)病気休職制度

 

6位)リフレッシュ休暇制度

 

 

7位)有給休暇の日数の上乗せ(GW、夏期特別休暇など)

 

 

8位)治療と仕事の両立支援策

 

9位)慶弔見舞金制度

 

 

10位)法定を上回る育児休業・短時間制度

 

 

*参照先の図表を元に再構成
参照:令和2年版厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-(本文)全体版 図表1-3-35|厚生労働省

本記事では、この3つの「健康」・「休暇」・「生活サポート」の特徴に焦点をあてて解説します。

2.健康維持や健康を損なった際のサポートが人気

社員の「健康」に影響する福利厚生が人気の理由は、当然、社員の生活や仕事は「健康であること」を前提にしているためです。

心身の健康維持はもちろん、健康を損なった際に適切に休み、安心して復帰して働けるようサポートする福利厚生が求められます。

  • 1位)人間ドック受診の補助
  • 4位)病気休暇制度(有給休暇以外)
  • 5位)病気休職制度
  • 8位)治療と仕事の両立支援策

1位)人間ドック受診の補助

職場の定期健康診断での必須項目を超えた検診、いわゆる「人間ドック」は、法律で国が定めたものではないため、福利厚生として費用補助を行うか否かは会社ごとに判断します。

一般的に、人間ドックは定期健康診断より詳細であるため、定期的に受けることで病気の発見につながる可能性が高まります。

ただし、人間ドックは高額であるため、毎年受診させるのは現実的ではありません。

福利厚生制度として取り入れる場合には30歳など年齢がある程度あがったタイミングで通常の健康診断と置き換え、その後は5年や10年おきに受診させる傾向が見られます。

人間ドックと定期健康診断の比較

人間ドック

比較点

定期健康診断

会社の判断で提供される福利厚生(法定外福利厚生)

概要

「全社員に対して定期的に実施しなければいけない」と法律で定められた福利厚生(法定福利厚生)
参照:労働安全衛生法(安衛法)第六十六条(健康診断)|e-Gov

原則、社員個人が費用を負担する。福利厚生として会社が費用補助を行う場合がある。
会社が費用補助を行なった分は福利厚生費として認められる。

費用負担

原則、会社が費用を負担する。費用は条件を満たせば福利厚生費に計上できる。

なお、福利厚生の健康診断については次のコンテンツで詳しく解説しています。
福利厚生の健康診断とは?種類や対象社員、経費の計上方法を解説

人間ドックを一定年齢以上の希望者は全て受けられるものとし、人間ドックを受けた全社員を対象として会社が費用負担する場合、福利厚生費として認められます。
参照:人間ドックの費用負担|国税庁

また、福利厚生のアウトソーシングサービスを導入し、カフェテリアプランのメニューによって社員が人間ドック受診するケースでの会社の費用負担も、福利厚生費として認められます。
参照:カフェテリアプランによる医療費等の補助を受けた場合|国税庁

なお、一般的に実施される人間ドックの診断項目よりも過剰に項目を追加すると、福利厚生の原則である「社会通念上相当」ではないとみなされ、会社の費用負担分が福利厚生費として認められない可能性があるため、注意が必要です。

福利厚生の基本的な考え方については次のコンテンツで詳しく解説しています。
福利厚生とは?定義やメリットを経営者向けにわかりやすく解説

4位)病気休暇制度(有給休暇以外)

法律で付与することが定められた年次有給休暇とは別に付与する「病気休暇制度」は、社員が業務外の心身の傷病を理由に特別休暇を取得できる制度で、法定外福利厚生に当ります。

なお、業務上による心身の傷病の場合、労働災害(労災)と呼ばれ、「労働者災害補償保険法|e-Gov」で定めた休暇が補償されるため、「病気休暇制度」を適用させることはありません。

病気休暇制度の会社の導入事例は、厚生労働省が発信する情報が参考になります。
参照:働き方・休み方改善ポータルサイト - 病気療養のための休暇|厚生労働省

*休暇については詳しく記事の後半でも解説します

5位)病気休職制度

「病気休職制度」は、社員が業務外の心身の傷病の理由で休職できる制度で、法定外福利厚生に当ります。傷病休職制度とも呼びます。

なお、休職と休暇は「働く予定のあった日の労働を免除する」という点で同じですが、「休暇」は1日単位で取得するのに対し、「休職」は週や月単位の「期間」で取得し、期間が過ぎたときに復職ができない場合に期間満了や自然退職などが検討される点で異なります。

また、対象となる心身の傷病に「業務外の」という但し書きがある理由は、病気休暇制度のケースと同様、業務上による心身の傷病(労災)には「労働者災害補償保険法|e-Gov」が定める法定福利厚生を適用するためです。

休職については法的に定められていませんが、会社は社員の雇用(労働契約の締結)時に「休職に関する事項」を明示する義務があります。 参照:労働基準法(労基法)第十五条(労働条件の明示)、労働基準法施行規則 第一項第十一号|e-Gov

8位)治療と仕事の両立支援策

「治療と仕事の両立支援」は、社員が定期通院等を含め、継続的な治療が必要なケースで負担を少なくして働きながら治療を行えるようにサポートすることを指し、複数の福利厚生を整備し、実現するものです。

例えば、次のような福利厚生を用意することで、治療と仕事の両立支援策になります。

  • 通常の1日単位での有給休暇を1時間単位で行えるように「時間単位の年次有給休暇制度」に変更する
  • 特別休暇として「病気休暇制度」を設ける
  • 出社時間をずらす「時差出勤制度」や、勤務の開始・終了時間を任意に変更する「フレックス勤務制度」を設ける
  • 勤務時間を短縮して勤務する「短時間勤務制度」を設ける(法定の育児・介護目的とは別物)
  • 社員の自宅からオンラインで勤務する「在宅勤務制度」や、職場以外の場所からオンラインで勤務する「テレワーク制度」を設ける
  • 長期の休業者に対して、復職しやすいよう、勤務時間や勤務日数を短縮し、少しずつ慣らして就労する「リハビリ勤務制度(試し勤務制度)」を設ける

参照:事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン(全体版)令和4年3月改訂版|4 両立支援を行うための環境整備p.8|厚生労働省

その他、福利厚生と健康については次のコンテンツで詳しく解説しています。
福利厚生で健康支援が重要視される理由や制度と施策例を解説

3.リフレッシュできる特別休暇も人気

心身のリフレッシュに欠かせない「休暇」も、福利厚生として人気が高い傾向があります。

法律で定められた「法定休暇」はもちろん、法定休暇の種類や日数の範囲を超えて社員に付与される「特別休暇」で、社員をきちんと休ませることが求められます。

  • 2位)慶弔休暇制度
  • 6位)リフレッシュ休暇制度
  • 7位)有給休暇の日数の上乗せ(GW、夏期特別休暇など)

法定休暇と特別休暇の比較

特別休暇(法定外休暇)

比較点

法定休暇

法律での提供は定められておらず、会社ごとに提供を判断する休暇。
一般的に「特別休暇」は有給休暇だが、会社ごとに定義が異なる。
個別の特別休暇制度についても、会社ごとに名称や利用条件が異なる。

概要

法律で提供する義務が定められている休暇。
提供義務はあるが、年次有給休暇以外の法定休暇は有給休暇か無給休暇かは会社ごとに異なる。

  • 病気休暇
  • 忌引休暇や結婚休暇などの慶弔休暇
  • リフレッシュ特別休暇(長期勤続休暇)
  • 季節性の休暇(GW、夏期特別休暇など)

主な例

  • 年次有給休暇
  • 生理休暇
  • 子どもの看護休暇
  • 介護休暇

福利厚生の休暇については次のコンテンツで詳しく解説しています。
福利厚生の休暇とは?種類から週休3日制まで基礎知識を解説

厚生労働省が発信する「特別休暇」の会社の導入事例も参考になります。
参照:働き方・休み方改善ポータルサイト - 特別な休暇制度とは|厚生労働省

また、法定休暇も特別休暇も、「均等待遇」と「均衡待遇」の原則から、勤務形態によって区別する合理的な理由が説明できないと「不合理な待遇差」と判定されるため、正社員以外の社員に対しての付与を検討する必要があります。

社員の種類と福利厚生については次のコンテンツで詳しく解説しています。
社員の種類で福利厚生が違うとどうなる?待遇差の見直し方法を解説

2位)慶弔休暇制度

「慶弔(けいちょう)休暇制度」は、社員やその家族の冠婚葬祭など喜ばしい出来事(慶事)や不幸な出来事(弔事)に際しての特別休暇制度です。

慶事や弔事の際に、他の有給休暇などを使わずに休めるようにする慶弔休暇制度は、社員の余暇計画に影響を与えないため、重要視されやすいと考えられます。

なお、冠婚葬祭の対象者と社員との関係の深さで、慶弔休暇の取得条件や日数が変わる傾向があります。

ちなみに、厚生労働省の審議会で検討に使われた資料によると、忌引に限れば9割以上の会社が導入しており、社員の父母の忌引のケースの平均休暇日数は6日です。
参照:資料No.3 慶弔休暇について|厚生労働省

6位)リフレッシュ休暇制度

「リフレッシュ特別休暇(長期勤続休暇)」は、10年など長期で勤務した社員に対し、会社の判断で付与されるリフレッシュを促進する特別休暇制度です。

会社によって付与する日数や制度内容は異なりますが、10年の節目ごとに1週間?10日程度、社員をリフレッシュさせるために連続した休暇取得を推奨するのが一般的です。

社員の「長く勤めたい」という勤労意欲につながるため、積極的に取り入れている会社は多く、特別休暇制度を運営する会社の中で、夏季休暇と病気休暇に次いで採用されている特別休暇に当ります。
参照:政府統計「令和3年就労条件総合調査の概況」第7表 特別休暇制度の有無、種類別会社割合 p.8|厚生労働省

7位)有給休暇の日数の上乗せ(GW、夏期特別休暇など)

「有給休暇の日数上乗せ」は、有給休暇と同じように、目的を問わず個人の事情で任意取得できる特別休暇制度です。

ゴールデンウィーク(GW)や夏期など、祝日が重なって連続で休みやすいタイミングでの取得を推奨されるのが一般的です。

中でも、夏期の特別休暇は、特別休暇制度を運営する会社の4割で導入される特別休暇の種別に当ります。
参照:政府統計「令和3年就労条件総合調査の概況」第7表 特別休暇制度の有無、種類別会社割合 p.8|厚生労働省

4.金銭面と制度面の生活サポートも需要が高い

社員の生活を金銭面や制度面で支えるのも、需要が高い福利厚生です。

  • 3位)家賃補助や住宅手当の支給
  • 9位)慶弔見舞金制度
  • 10位)法定を上回る育児休業・短時間制度

3位)家賃補助や住宅手当の支給

「家賃補助や住宅手当の支給」は、社員が住む住宅の賃貸費を会社が負担することを指し、法定外福利厚生に当ります。

住宅手当として現金で費用補助する場合、社員の給与所得の一部として支払い、支払った金額分の所得税が課されます。
参照:No.2508 給与所得となるもの|国税庁

ただし、家賃補助として社宅や寮を会社が借り上げて、社員が賃貸料相当額を支払うケースでは、福利厚生として認められて課税されません。
参照:
No.2597 使用人に社宅や寮などを貸したとき|国税庁

新入社員や単身者に会社が社宅や寮を用意する傾向があるのは、ベテラン社員と比べて給与が低水準になりやすい社員に対し、手取りが減らないように家賃補助を行うため、と言えます。

福利厚生の家賃補助については次のコンテンツで詳しく解説しています。
福利厚生の家賃補助の費用相場や支給する対象と条件を解説

なお、住宅手当などの支給は、会社規模が大きいほど支給する会社の割合が多い傾向があります。
参照:政府統計「令和2年就労条件総合調査の概況」第18表 諸手当の種類別支給会社割合(令和元年11月分) p.14|厚生労働省

福利厚生の住宅手当については次のコンテンツで詳しく解説しています。
会社の住宅手当とは?支給条件や相場について解説

9位)慶弔見舞金制度

「慶弔見舞金制度」は、社員やその家族の慶事や弔事に際し、会社が一時金を支給する制度で、法定外福利厚生に当ります。

慶事や弔事に際してはお祝いや香典などお金がかかる傾向があるため、見舞金として金銭的なサポートがあることは社員に安心感を与えます。

慶弔見舞金については次のコンテンツで詳しく解説しています。
福利厚生の見舞金とは?慶弔災害の種類と相場と制度導入する方法

10位)法定を上回る育児休業・短時間制度

育児休業は法定福利厚生に当りますが、法定の日数や条件を上回る育児休業制度や、勤務時間を短時間にする制度は法定外福利厚生に当ります。

なお、短時間勤務制度は、利用条件として社員本人の疾病治療、育児や家族の介護などが前提になることが一般的です。

育児や介護などのタイミングで仕事の優先度を落としたい需要を持つ社員は少なくないため、テレワークや在宅勤務などとあわせて仕事と生活の調和(ワークライフバランス)を実現する福利厚生の設計が必要です。
参照:令和2年版厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-(本文)全体版 図表1-3-34|厚生労働省

5.今後、注目される福利厚生は?

ここまで厚生労働省の白書を中心に解説しましたが、ここからは働き方改革や法律の施行予定などの情勢から今後、注目される福利厚生を解説します。

  • 在宅勤務制度・テレワーク制度
  • 新しい生活様式を前提に見直された福利厚生の施策や制度
  • 取得実績の確かな育休・産休

なお、福利厚生における働き方改革については次のコンテンツで詳しく解説しています。
働き方改革を推進する福利厚生とは?取組事例やポイントを解説

在宅勤務制度・テレワーク制度

社員が自宅で業務を行う「在宅勤務制度」に対し、「テレワーク制度」は社員の自宅を含め、サテライトオフィスやシェアオフィスなど本来勤務する職場以外の場所から業務を行う福利厚生を指します。

在宅勤務制度・テレワーク制度は、「新しい生活様式」として普及し、2020年と2021年で比較して倍以上の実施率に伸び、2021年時点で大会社の7割が導入していると見られ、今後は定番の福利厚生のひとつになるものと推測されます。
参照:令和3年版『情報通信白書』テレワークの実施状況|総務省

業種別では「情報通信業」、「学術研究、専門・技術サービス業」、「金融業、保険業」において在宅勤務制度・テレワーク制度の実施率が高いため、今後、業界・業種の導入率によっては福利厚生としての制度の有無が人材確保に大きく影響する可能性が高いと推定されます。

福利厚生のテレワーク制度については次のコンテンツで詳しく解説しています。
リモートワークを福利厚生に導入する方法と在宅勤務支援策を解説

新しい生活様式を前提に見直された福利厚生の施策や制度

対面での接触を避ける「新しい生活様式」を前提に、既存の福利厚生を見直す会社が出てきています。

なお、福利厚生の見直し方については次のコンテンツで詳しく解説しています。
福利厚生の見直しはどう行う?時期とやり方について解説

新しい生活様式にあわせて福利厚生を見直す例

見直す対象

背景

見直した内容

通勤手当(通勤交通費)

在宅勤務中心で通勤しない社員が多く、通勤交通費で定期券を購入する必要性が低い。

通勤手当の支給を中止。
在宅勤務を基本とするため、テレワーク手当を支給し、在宅時の通信費などに充てる。

社員食堂

オフィス勤務者と在宅勤務者が半々になり、社員食堂の運営コストが気になる。

従来の社員食堂サービスを廃止。
オフィス勤務者には置き型の社食、在宅勤務者には宅配ランチサービスで、それぞれのランチをサポートする。

通勤手当は、要件を満たした通勤交通費は限度額まで非課税となる税制上の優遇があるため、広く採用されている福利厚生のひとつです。
参照:No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当|国税庁

しかし、その福利厚生の優遇税制の手厚さも、国の基本方針として掲げる目標「成長分野への労働移動の円滑化」を推進するものと言えず、退職金とあわせて通勤手当への優遇条件も、見直す方向にあるものと推察されます。

参照:経済財政運営と改革の基本方針2023|内閣府
【総27-1】わが国税制の現状と課題 -令和時代の構造変化と税制のあり方ー(PDF)p.102(3)非課税所得等|内閣府

福利厚生の税制優遇がなくなった場合に備え、テレワーク制度など働き方改革に沿った福利厚生制度の見直しを行なっておいた方がよいと言えるでしょう。

福利厚生の通勤手当については次のコンテンツで詳しく解説しています。
通勤手当とは?定義や類語との違い、課税ルールと計算方法を解説

ランチサポートにあたる食事の支給に関しては、特に国の資料で言及されていないため、急に状況が変化することはないかと推測されますが、見直しの際、在宅勤務制度・テレワーク制度など勤務形態によって待遇差が出て、社員の不満につながらないよう、多様な働き方をサポートする福利厚生を設計する必要があります。

福利厚生のランチサポートについては次のコンテンツで詳しく解説しています。
福利厚生でランチをサポートするなら?食事支給と費用補助を解説

取得実績の確かな育休・産休

育休・産休は法定福利厚生であるものの、これまで利用状況が不透明という実態がありましたが、今後「育休・産休がしっかりと取得実績がある会社ほど働きやすい」という考えが浸透し、注目される可能性が高いと推定されます。

背景には、会社ごとの産休・育休の実態がわかりやすくなるよう、改正した育児・介護休業法が段階的に施行されている状況があります。

  • 1 男性の育児休業取得促進のための子の出生直後の時期における柔軟な育児休業の枠組みの創設 【令和4年10月1日施行】
  • 2 育児休業を取得しやすい雇用環境整備及び妊娠・出産の申出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置の義務付け 【令和4年4月1日施行】
  • 3 育児休業の分割取得 【令和4年10月1日施行】
  • 4 育児休業の取得の状況の公表の義務付け 【令和5年4月1日施行】
  • 5 有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和 【令和4年4月1日施行】

引用:育児・介護休業法について|厚生労働省

2023年4月には育休の取得実績の公表は法的義務となりますが、法定を上回る育児・介護に関連する福利厚生についても、ただ施策や制度のラインアップを揃えるのではなく、運用実績を公表することで、会社同士で比較したときの差になっていくものと考えられます。

(執筆 株式会社SoLabo)

生23-5832,法人開拓戦略室

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